除毛クリームで顔の皮膚障害|男性の危害の約41%が顔面・頭部
当サイトは脱毛期間中の自己処理で「除毛クリームは避けてください」と書いてきましたが、その根拠を示していませんでした。ここで補います。
国民生活センターが2019年に注意喚起を出しています。そして数字は、男性のヒゲに対する使用に強く関係していました。
738件の危害情報
2014年度以降、PIO-NETには除毛クリームなどの除毛剤や脱毛テープなどの脱毛剤を使用したところ、赤み・かゆみ・痛み・腫れ等が生じたという危害情報が738件寄せられています(2019年10月31日までの登録分)。
そして資料が特に注意を向けているのが、男性がヒゲを除去するために使うケースです。
男性は「顔」で起きている
危害が起きた部位の内訳が、男女で大きく違います。
| 男性(148件) | 女性(381件) | |
|---|---|---|
| 顔面・頭部 | 60件(約41%) | — |
| 脚 | 53件(約36%) | — |
男性の危害の約41%が顔面・頭部です。ヒゲに使った結果と読むのが自然でしょう。
相談事例も具体的です。
顔に使用したところ、毛穴が赤くなり、かゆみも生じ、医師から薬を処方された。
除毛剤を使用して顔がカサカサになった。「首から下」と「全身分」の表示があった。
表示が食い違っている問題
2つ目の事例に、この問題の核心が出ています。
資料は、除毛剤の使用部位についての表示を調べたところ、商品本体等の表示と、発売元のウェブサイトでの表示とで異なる記載がみられた、としています。
つまり——
- 商品本体には「首から下」と書いてある
- ウェブサイトには「全身分」と書いてある
これでは、顔に使ってよいのか判断できません。多くの除毛剤は顔への使用を想定していないにもかかわらず、購入者がそれを認識できない構造になっています。
なお資料が調査した10銘柄は、いずれも医薬部外品でした。医薬部外品は厚生労働省が承認した範囲の効能を掲げられるもので、承認された用法・用量・使用部位の範囲があります。区分の話は育毛剤と治療薬の違いにまとめました。
なぜ肌に負担がかかるのか
除毛クリームは、薬剤で毛のタンパク質を分解して溶かす仕組みです。剃るのとは働き方が違います。
問題は、皮膚も同じタンパク質でできていることです。毛だけを選んで作用させることはできないため、皮膚にも影響が及びます。顔の皮膚は体より薄く、ヒゲは太いため作用時間を長くしがちで、条件が重なります。
定期購入とセットになっていることがある
契約面の注意点も報告されています。事例の1つは、スマートフォンから「初回◯円」「あと○○時間○○分○○秒」という表示広告を見て、定期購入だと理解せず申し込んだというものでした。
急がせる表示とセットになっている点は、SNS広告の読み方やモニター契約と「今だけ」で扱った構造と同じです。
脱毛に通っている間は使えない
医療脱毛を受けている期間については、理由が2つあります。
① 肌が荒れると照射できない。 炎症がある状態への照射は症状を悪化させる方向に働き、その日の照射を見送る判断になります。予約を取り直すことになり、毛周期のサイクルがずれて期間が延びます → ヒゲ脱毛は何年かかるのか
② 施術前は「剃る」必要がある。 毛が長いと表面で熱が発生して毛根に届かず、やけどのリスクも上がります。使えるのは剃る方法だけです。毛抜き・ワックスも、レーザーが反応する対象がなくなるため使えません
肌が荒れやすい人にとっては、そもそも自己処理の負担を減らすことが脱毛の動機であることが多いはずです。その考え方はカミソリ負けと毛のう炎に整理しました。
使うなら
脱毛に通っていない人が使う場合、資料のアドバイスがそのまま実務になります。副題に出ています。
使用部位を確認し、1回分を購入して肌に合うか試してから使いましょう
- 商品本体の使用部位表示を確認する(ウェブサイトの表示と違うことがあります)
- 顔への使用が想定されていない製品を顔に使わない
- まず1回分を購入し、肌に合うか試す
- 使用前に目立たない部位でパッチテストをする
- 異常が出たらすみやかに医療機関を受診する
- 定期購入かどうかを申し込み前に確認する
施術のリスクと副作用
医療脱毛は自由診療で、公的医療保険は適用されず全額自己負担です。
主なリスク
- 除毛剤は薬剤で毛を分解する仕組みのため、皮膚にも影響が及びます
- 多くの除毛剤は顔への使用を想定しておらず、表示が商品とウェブサイトで異なる例が報告されています
- 炎症がある状態では照射を見送る判断になり、通院期間が延びます
- 毛抜き・ワックス・除毛クリームを使った部位は、レーザーが反応せず照射できません
- 一度破壊された毛根は元に戻せません
- 回数を重ねても、毛が完全になくなることが保証されるものではありません
主な副作用
- 照射時の痛み
- 照射直後の赤み・ほてり・むくみ
- 毛のう炎
- 施術部位の乾燥・かゆみ
症状の程度や頻度には個人差があります。実際に受けられるかどうかは、医師の診察を受けたうえで判断してください。
まとめ
- 除毛剤等による危害情報は738件。男性の危害の約41%が顔面・頭部
- 商品本体の表示とウェブサイトの表示が異なる例が報告されている
- 除毛クリームは薬剤で毛を分解する仕組みで、皮膚にも影響が及ぶ
- 「初回◯円」「あと○時間」の表示から定期購入だと理解せず申し込んだ事例もある
- 脱毛に通っている間は使えない。肌が荒れると照射を見送る判断になる
- 使うなら、商品本体の使用部位表示を確認し、1回分で試してから
出典
- 国民生活センター「除毛剤の使用による顔などの皮膚障害に注意!」令和元年12月19日(2026-09-05確認)
- 国民生活センター「なくならない脱毛施術による危害」2017年5月11日(2026-09-05確認)
この記事の作られ方
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