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脱毛・AGAの分割払いと医療ローン|「月々◯◯円」を総額に戻す

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編集: メンズ美容ノート編集部編集方針広告掲載ポリシー

「月々1,000円」と書かれた広告を見て出向き、契約したら総額60万円だった——これは作り話ではなく、国民生活センターに実際に寄せられた相談です。

この記事は、分割払いの数字を総額に戻して読むための整理です。金額の大小の話ではありません。見せられている数字が何を指しているかの話です。

実際の相談を見る

国民生活センターが公表している相談事例をそのまま引きます。

SNSでひげ脱毛が月額約1,000円、全身脱毛が約3,000円とうたう広告が表示され、エステ事業者のサイトで予約をした。エステサロンに行くと、ひげや脱毛をしたい部分を選べる約50万円のコースを勧められた。(中略)クレジットの分割払いは36回払いで、分割手数料が付き総額約60万円だった。大学生のため支払っていくことが難しい。

2022年4月受付、20歳代・男性・学生の相談です。

ここで起きていることは3段階です。① 月額表示の広告で来店させる → ② 別の高額コースを勧める → ③ 分割払いにして月々の数字を小さく見せる。 ①と③はどちらも「月々いくらか」を見せる技術であって、価格の説明ではありません。

男性は契約額が高い

同じ資料には、押さえておくべき数字が並んでいます。

  • 脱毛エステの相談件数は年間3,000件弱で推移してきたが、2021年度は4,106件に増加
  • 契約当事者の73.3%が10〜20歳代
  • 10〜20歳代の男性からの相談件数は、2018年度87件 → 2019年度107件 → 2020年度349件 → 2021年度541件と増加
  • そして、2021年度の10〜20歳代の平均契約購入金額は、女性が約34万円に対して男性は約52万円

最後の数字が重要です。男性のほうが1.5倍高い契約を結んでいます。 男性向けの脱毛は範囲が広く単価が高いという事情はありますが、それだけとは言い切れません。比較の経験が少ない層に、高い構成が通りやすいという読み方もできます。

なお、この統計はエステの相談です。医療脱毛とは施術も法規制も違いますが(医療脱毛とサロン脱毛の違い)、分割払いの構造と契約の落とし穴は同じです。

分割払いで確認する3つの数字

国民生活センターは、分割払い(個別クレジット)について次のように呼びかけています。

手数料を含めた金額や分割払いの期間を必ず確認してください。契約内容によっては、施術が終わった後や契約終了後も支払いが続く場合がありますので慎重に検討しましょう。

確認する数字は3つです。

① 支払回数 × 月額 = いくらか

これが実際に払う総額です。上の事例では、50万円のコースが36回払いで約60万円になっています。約10万円が手数料です。この差額は施術の対価ではありません。

② 手数料込みの総額は、一括だといくらか

一括と分割で総額がどれだけ変わるかを紙に書いてもらいます。ここを出し渋る相手なら、その時点で判断材料になります。

③ 支払いが終わるのはいつか

36回払いは3年です。5回コースの施術が1年で終わっても、支払いは2年残ります。 国民生活センターが「施術が終わった後や契約終了後も支払いが続く場合がある」と書いているのは、この状態を指しています。

期間の考え方はヒゲ脱毛は何年かかるのかにまとめました。施術の期間と支払いの期間は別物として並べてみてください。

「今日だけ」と言われたら

同じ資料は、強引な勧誘についてもう一例を挙げています。体験だけのつもりで断ったところ学割プランを勧められ、それも断ったが「信販会社からハガキが届いたときに解約すれば契約後でも費用が掛からず解約できる」と言われて契約。後日ハガキが届いて連絡すると「クーリング・オフ期間が過ぎているため、解約するには手数料がかかる」と言われた、という20歳代男性の相談です。

つまり、その場で契約させるための説明が、事実と違うことがあるということです。国民生活センターのトラブル防止のポイントも、「お試し施術」「月額◯◯◯円」など低価格の広告をうのみにしない、「割引は今日だけ」などとせかされてもきっぱりと断る、と明確に書いています。

判断を急がせる仕掛けについてはカウンセリングで確認することでも扱いました。

契約してしまった後にできること

特定商取引法の特定継続的役務提供(期間1か月超・金額5万円超)にあたる契約であれば、次が使えます。

  • クーリング・オフ…法定書面を受け取った日から8日以内。書面またはメール等で、無条件に解除できます
  • 中途解約…8日を過ぎても、期間中はいつでも解約して返金を求められる場合があります。事業者が請求できる額には法定の上限があります

分割払い(個別クレジット)の場合、クレジット契約もあわせてクーリング・オフの対象になります。手続きは契約トラブルと相談先へ。

ひとつ注意点があります。2022年4月から18歳で単独契約ができるようになったため、未成年者取消権は18歳・19歳では使えません。また国民生活センターは、親からの「親が代わりに解約できるか」という相談について、解約する場合には契約当事者本人から申し出る必要があるとしています。この点は18歳からの美容医療契約で詳しく扱いました。

そもそも分割にしない選択

国民生活センターは、長期間にわたる契約について、脱毛機器が肌に合っていなかったり事情が変わって通えなくなったりと解約せざるを得ない状況も想定されるとして、都度払いができる店やコースも検討するよう勧めています。

都度払いは単価が上がりますが、手数料がかからず、いつでも止められ、前払い金を預けずに済みます。単価差・やめやすさ・前払いリスクの3つを並べる考え方は都度払いとコース契約に整理しました。

施術のリスクと副作用

ヒゲ脱毛もAGA治療も自由診療で、公的医療保険は適用されず全額自己負担です。医療費控除の対象にもなりません。

医療脱毛では、やけど・硬毛化・色素沈着などのリスクと、照射時の痛み・赤み・毛のう炎などの副作用があります。AGA治療は中止すると効果が消失し、フィナステリドはPSA値を低下させ、20歳未満に対する国内での安全性が確立していません。

症状の程度や頻度には個人差があります。受けられるかどうかは、必ず医師の診察を受けたうえで判断してください。

まとめ

  • 「月々◯◯円」は分割の見せ方であって価格ではない。支払回数×月額で総額に戻す
  • 50万円のコースが36回払いで約60万円になった相談事例がある。差額は手数料
  • 10〜20歳代の平均契約額は男性約52万円、女性約34万円。男性のほうが高い
  • 施術が終わっても支払いは残る。施術の期間と支払いの期間を別々に並べる
  • 「今日だけ」「後で解約できる」は、事実と違うことがある。その場で契約しない
  • 1か月超・5万円超ならクーリング・オフと中途解約が使える。解約は本人から申し出る

出典

  1. 国民生活センター「【若者向け注意喚起シリーズ】男性も増加!脱毛エステのトラブル」令和4年7月21日2026-08-25確認)
  2. 国民生活センター「脱毛エステの通い放題コースなどでの中途解約・精算トラブルに注意!」2021年12月23日2026-08-25確認)
  3. 消費者庁「特定継続的役務提供」特定商取引法ガイド2026-08-25確認)

この記事の作られ方

この記事は医師の監修を受けていません。医療行為の推奨ではなく、厚生労働省・消費者庁・国民生活センター・学会の診療ガイドライン、 および各クリニックが公表している情報を整理したものです。

記載の根拠は記事末の出典に、確認日とあわせて示しています。 効果・副作用・適応の判断は個人差が大きく、記事の情報で代替できるものではありません。 治療の可否は必ず医師の診察を受けたうえで判断してください。

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